「ドラレコの常時録画ができない」3つの原因と解決方法!そのドラレコ、ちゃんと録画してると言い切れますか?
結論から言うと、今使っているそのドラレコは”正常通り動作しているのに録画されてない”という可能性があります。
よって、この記事は「ドラレコで録画できないと困っている人」はもちろん、「ドラレコには特に問題がないから大丈夫」という人も見た方がいいです。
常時録画できない3つの原因
- ループ録画設定ができていない
- バッテリーが劣化している
- SDカードが劣化している
特に「これまでSDカードのフォーマットや交換をしたことがない」という人は注意が必要です。
記事内でフォーマットのやり方も解説しています。
①ドラレコで常時録画できない人は多い?
②3つの原因と各対策を解説!
③録画しているようで「実はできていない」ことがある?
万が一の事故や事件をドラレコが録画していなかったら、ドラレコを設置している意味がありません。
この記事を読めば、そのような「最悪のケース」を防ぐことができます。
それでは、さっそく始めていきましょう。
駐車中にドラレコで録画するデメリットと対策はこちらの記事にまとめています。
関連記事:【ドラレコ常時録画】デメリットだらけ?24時間愛車を守れる「超効率的」常時録画術!
ドライブレコーダーで録画できない…という人は多い?
国民生活センターへの「ドラレコの不調に関する相談」は、2013年~2018年で「444件」ありました。
そのうち、常時録画が正しくできていないという内容は「88件」でした。
ドライブレコーダーで常時録画できない事例は?
具体的には「事故や犯罪を記録するという本来の機能がなされていない」という相談内容が多いようです。
以下、相談事例を紹介します。
事例①
ドライブレコーダーを取り付けたが、SDカードの不良でデータが録画されていなかった。(70歳代 男性)
(引用:ドライブレコーダーの映像は定期的に確認!)
事例②
自動車を運転中、交差点で対向車と衝突した。ドライブレコーダーに録画されているはずの映像が記録されていなかった。(60歳代 男性)
(引用:ドライブレコーダーの映像は定期的に確認!)
ドライブレコーダーで常時録画できない3つの原因
ドラレコで常時録画できない原因は、おもに3つあります。
常時録画できない原因
- ループ録画設定を間違えている。
- バッテリーが劣化している。
- SDカードが劣化している。
常時録画できない要因①『ループ録画設定を間違えている』
ドラレコの設定画面から「ループ録画」設定を確認し、”オン”になっているか確認してください。
ループ録画が”オフ”状態だと、SDカードの容量一杯までしか録画されません。
つまり、SDカード内に録画映像が満杯になっていて保存する場所がない状態になっています。
ループ録画機能とは?
「ループ録画機能」とは、自動上書き保存を繰り返してくれる機能です。
SDカード内の録画容量がいっぱいになると、自動で上書き保存してくれます。
つまり、「録画映像を保存する場所を作ってくれる」のです。
事故映像も上書きされるのでは?
「ループ録画をオンにしたら事故の映像も上書きされるのでは?」と不安に思う方もいるかと思います。
事故の映像は、上書き消去されないファイルに変換されるので問題ありません。
事故時には、常時録画形式とイベント録画形式で録画されます。
イベント録画とは、センサーが動作したときだけ録画する形式です。
つまり、センサーで録画された映像は「上書き消去されないよう保護される」のです。
SDカードの容量に注意!
しかし、SDカードの容量が極端に少ない場合は注意しましょう。
センサー感度が高かったら、ドアを閉めたり雨が降っただけでも感知してしまいます。
結果として、保護されたファイルもいっぱいになり録画容量が足りなくなります。
おすすめは、「128GB以上のSDカード」です。
イベント録画時の「センサーの感知レベルに関する記事」はこちらです。
関連記事:ドライブレコーダーでどのくらい衝撃を感知する?メーカーごとの感度設定方法を解説!
常時録画できない要因②『バッテリーが劣化している』
要因の2つ目は、ドラレコと接続している「バッテリーの劣化」です。
駐車監視機能には、バッテリーの劣化が早まるというデメリットがあります。
なぜ駐車監視でバッテリーが劣化するのか?
なぜなら、駐車監視時は「車のエンジンがオフ状態なのにドラレコはオンという状態」だからです。
つまり、走行中も駐車中もドラレコがフル稼働するため、バッテリーへの負担が大きくなってしまうのです。
バッテリーは走行中に充電されるため、走行時間が短い(1日30分程)場合は特に注意が必要です。
ドライブレコーダーの「電源供給方法」は3つ!
ドラレコは、エンジンをオフにした際に主に「3つの場所」から電源をもらいます。
それぞれの電源供給場所の特徴と劣化に気付けるポイントを解説します。
ドラレコの電源供給場所
- 車本体バッテリー
- 外部バッテリー
- 内部バッテリー
車本体バッテリー
車本体から直接電源供給する方法です。
簡単に接続でき、長時間録画も可能です。
しかし、もっともバッテリーに負担がかかる方法です。
車本体のバッテリーが空になると「バッテリー上がり」となり、車が動かなくなります。
車本体のバッテリー劣化の目安
最近のドラレコには電圧の低下を検知して、電源をオフにしてくれる「カットオフ機能」があることが多いです。
そのため、すぐにバッテリーが悪くなるということはありませんが、”2年ほど”使用していたら交換時期です。
また、以下のようなアクセサリ系統の異常に注意してください。
アクセサリ系の異常
- エンジンがかかりにくくなった。
- ヘッドライトが暗くなった。
- 窓の開閉が遅くなった。
- アイドリングストップしないことがある。
バッテリー液の残量でもわかる!
バッテリー液量が”UPPER LEVEL”と”LOWER LEVEL”の中間にあることを確認しましょう。
メンテナンスフリーバッテリーでは、インジケーター部分のひび割れを確認しましょう。
気になる場合は、ガソリンスタンドなどで無料のバッテリーチェックをしてもらいましょう。
外部バッテリー
大容量のバッテリーを別に用意して接続する方法です。
特徴は、録画できる時間が長くバッテリー上がりの心配がないことです。
約70時間連続で録画できるものもあります。
デメリットは、専用ケーブルや工賃など高予算化しやすいことです。
外部バッテリーの劣化の目安
外部バッテリーには、バッテリーの残量から録画可能時間を知らせてくれる機能があるものがほとんどです。
①録画可能時間の低残量が何度もアナウンスされる、②走行時間が十分なのに充電されない、という時はバッテリーの劣化を疑いましょう。
ドライブレコーダー内蔵バッテリー
ドラレコに内蔵されているバッテリーから電源供給する方法です。
上記2つの電源供給先が外部的なバッテリーであるのに対し、内部バッテリーはドラレコ本体から電源供給することを指します。
特徴としては、取り付けが簡単で安価なものが多い点です。
しかし、録画可能な時間が90分ほどと短く、さらにバッテリーの充電にも時間がかかってしまうのがデメリットです。
ドラレコ内蔵バッテリー劣化の目安
バッテリー内蔵タイプのドラレコも、バッテリーの残量から録画可能時間を表示してくれるものが多いです。
普段通り使っていてもバッテリーが充電されずに録画可能時間が減ってきたらバッテリー劣化のサインです。
また、ドラレコの設定日付が狂ってきたらバッテリー劣化のサインです。
各電源供給先とバッテリー劣化の目安のまとめ
電源供給先 | バッテリー劣化の目安 |
---|---|
車本体バッテリー | アクセサリ系統の異常 バッテリー液の減少 |
外部バッテリー | 録画可能時間の残量不足が多い 走行時間が十分なのに充電されない |
ドラレコ内蔵バッテリー | 走行時間が十分なのに充電されない 日付が狂う頻度が高い |
常時録画できない要因③『SDカードに不具合がある』
国民生活センターによると、ドラレコで正常に録画できないのは「SDカードのメンテンナスをしていないこと」がもっとも大きな要因だそうです。
常時録画できない原因『SDカードのメンテナンスとは?』
SDカードのメンテナンスとは、「フォーマット」と「交換」定期的にすることです。
これらのメンテナンスを何もせずに、ドラレコを買った時に付属したSDカードを何年も差しっぱなしという場合は危険です。
最悪、「ドラレコは撮影しているがSDカードに録画されていない」ということになっている可能性があります。
常時録画できない原因『フォーマットとは?』
ドラレコで録画するには、SDカードのフォーマット=初期化が必要となります。
中長期的な使用によって不良セクタ(データを読み込むことができないHDの物理障害の一種)が蓄積していくため、購入時だけでなく定期的なフォーマットが必要となります。
「消費者アンケート調査」によるとSDカードのフォーマットの必要性をしっている人は全体の約4割ほどしかいませんでした。
フォーマットの必要性を知らない、かつフォーマット自体を知らないという人は約5%でした。
フォーマットのやり方は?
SDカードのフォーマットのやり方は主に3つあります。
①ドラレコで直接行う
最近のドラレコでは、フォーマットが必要になったら画面上に「フォーマットをしてください」などのアナウンスがされます。
ドラレコのメニュー内の「フォーマット」や「初期化」などの項目を選択すれば数十秒程度で終了します。
②取り外してパソコンで行う
ドラレコからSDカードを抜き取り、パソコンのSDカードスロットに差し込みます。
①パソコン上のメニューを選択
② エクスプローラーを選択
③ PCを選択
④ 差し込んだSDカードを右クリック
⑤ フォーマットを選択し完了です。
③取り外してandroidスマホで行う
ドラレコからSDカードを抜き取り、androidスマホのSDカードスロットにSDカードを差し込みます。
①スマホ上の設定を選択
② ストレージを選択
③ SDカードを選択
④ 初期化・フォーマット・データを消去を選択
⑤ 確認を選択し完了です。
フォーマットはどのくらいの頻度でやるの?
フォーマットをおこなう頻度は定まっていません。
なぜなら、メーカーが推奨するフォーマット頻度が違うからです。
ただ、多くのSDカードでは1~2週間に1度程度の頻度でフォーマットすることが目安とされているようです。
まったくフォーマットしないよりは、月に1度でもいいのでSDカードのフォーマットを確実に行いましょう。
こちらの記事でSDカードのフォーマット方法について詳しく説明しています。
ドラレコのSDカードは定期的に【フォーマット(初期化)】しないといけない?!
常時録画できない原因『SDカードの交換とは?』
長期間SDカードをフォーマットしていないと、SDカードを交換する必要があります。
ちなみにSDカード交換の必要性を知っている人は約30%しかいません。
また、実際にSDカードを定期的に交換している人は、約6%しかいません。
これだけの認知率と実施率ですが、SDカードの交換はかなり大事です。
SDカードを交換する目安は?
では「SDカードを交換する目安はどのくらい」なんでしょうか?
1~2年くらい経過したとき
こちらもSDカードの容量やメーカーによって違うため定まった期間はないのですが、1~2年が交換時期です。
ドラレコが異常を検出したとき
ドラレコの画面上で異常を知らせてくれる場合もあります。
この場合は、SDカードの端子が損傷していることが多いようです。
何年も「フォーマット」してしてないSDカードは注意!
しかし、SDカードが異常をきたしているのに「ドラレコが異常を知らせてくれない」場合もあります。
この場合は、ドラレコの表示は録画状態となっているのですが実際には録画できていません。
どのような時かと言うと、まったくフォーマットをしていないSDカードを使用した時です。
この際、フォーマット後に「正常に録画できる場合」と「まったく録画できない場合」があります。
まずは一度フォーマットしてみましょう。
フォーマットしようとしたのにできなかったとき
全くフォーマットしていないSDカードをフォーマットしようとした際に、「フォーマットできない」ことがありました。
この「フォーマットできない状態」のSDカードも交換する目安の一つであると言えます。
ドラレコに不具合が発生しているとき
画面が映らない、音が鳴らないなどのドラレコの不具合は、ドラレコ本体が原因ではなく、SDカードが原因で不具合が発生している可能性があります。
その際は、SDカードをフォーマットしたり、別のSDカードを差し込んでみることをおすすめします。
SDカードを交換する目安のまとめ
①購入後、1~2年くらい経過したとき
②ドラレコが異常を検出したとき
③フォーマットしようとしたのにできなかったとき
④ドラレコに不具合が発生しているとき
SDカードをまったくフォーマットしたことがないなら、異常を検出していないのに「録画できていない」可能性があるので注意する。
「実は録画できていなかった」を防ぐためには?
SDカードをまったくフォーマットしていないと、ドラレコが異常を検出してないのに動作していない可能性があります。
つまり、一見すると正常通り録画しているように見えるのに録画できてないのです。
これでは、せっかくドラレコを設置したのに意味がありません。
録画できない約半分の人が「ドラレコを設置したまま」
平成30年に実施されたドラレコを使っている全国2,000人の男女を対象にした調査結果によると、「ドラレコの映像を確認したことがある人」は”56%”という結果が出ました。
対して、購入してから「映像を一度も確認したことがない人」は”44%”です。
つまり、約半分の人が「購入したドラレコを設置したままにしている」と言えるでしょう。
録画できてる?現状のドラレコチェック!
重要なことは、「ドラレコで録画できていない可能性があると認識すること」です。
調査の結果でもわかるように、「ドラレコの映像を確認してみたら録画できていなかった」という割合は”7%”です。
2000人中の75人のドラレコは、正常通り録画しているようで実際は録画されていなかったのです。
最低でも月に1度はドラレコの映像を簡単にでもチェックしてみましょう。
ドラレコで録画できないを防ぐために
・最低でも月に1回は録画映像を確認する。
・SDカードを自動フォーマットしてくれるドラレコを選ぶ。
・高機能な外部バッテリーを電源供給先にする。
・車体の傷を発見したらなるべく早く録画映像をパソコンなどに保存しておく。